ブロックとレシーブの関係
- ハマー
- 2017年9月17日
- 読了時間: 3分
こんばんは。西日本は台風で大変ですね。わざわざ3連休に直撃しなくても・・・と思う方も多いと思います。
さて、本日はグラチャンバレー最終日、ブラジル戦ということで、急遽記事を作成しようと考えました。
ブロックとレシーブの関係について、基本的な部分だけお話ししたいと思います。
「ブロック」、バレーを知らない方でも、このバレー用語を知っている方は多いと思います。相手のアタックを叩き落とすブロック (以下シャット)、見ていてとても気持ちいいですよね。シャットは、本人はもちろんのことチーム全体がが大きく盛り上がるビッグプレーです。(注)ブロック: ブロックプレー全般を指す、シャット: ブロックによる得点
しかし、試合をよく見てみると、シャットは1セットに数本出るくらいです(両チームの実力が拮抗していたら)。では、シャットしなければ、ブロックは意味ないのでしょうか??そんなことはありません。バレーボールの守備において、ブロックは常に非常に大きな意味を持ちます。
世界レベルのバレーとなると、最高到達点は3.5mを超える人もいます。ネットの高さが2m43cmなので、ネットから上半身丸ごと出てる訳で、そこから時速100kmを超えるアタックが飛んできます。もしノーブロックだとすると、いくら上手な人でもほぼ拾えないことは想像できると思います。
ブロックの意味は、「アタックのコースを絞る」ということが第一です。実はシャットによる得点は二の次なんですね。では、図を用いて具体的に考えてみましょう。
まずは、一般的なレシーブフォーメーションから。

2,3の2人がブロックについています(2枚ブロック) 。オレンジのゾーンは、強打が来るゾーン、水色の部分は、強打が来ないゾーンを表します。2,3の二人がブロックにつくことで、この2人の後ろ側には打ち下ろしたボールは来ない、ということになりますね。来るとしたら、ブロックに当たって高く跳ねたボールが来ます。これを「ワンタッチ」と言います。つまり、2,3の選手はワンタッチを取って、5の選手は後ろに下がってワンタッチをレシーブする、ということになります。1,4,6の選手は、ブロックが強打が来るゾーンをある程度絞ってくれているので、ブロックの横を抜けてきた強打を拾います。
では、ブロックが1枚になったらどうなるでしょうか・・・・?

コートの半分以上が強打のゾーンですね。これではほぼレシーブできません。
最後に、レベルが高いバレーでよくみられる、3枚ブロックについても軽く説明します。

強打のゾーンが大幅に減りましたね。3枚ブロックでは、ブロックの後ろ側が大きく空くので、4の選手がフェイントカバーに入ることが多いような気がします。
ブロックは、シャットで得点を取るというよりは、
強打のコースを絞る
ワンタッチを取ってこちらの攻撃につなげる
というのが主な目的となります。
上図の仕組みを完璧にこなせば、理論上は全てのアタックを拾えることになります。しかし、実際はきれいなワンタッチををとることは難しく、また、コースを絞ったとしても時速100kmオーバーのボールが飛んでくるわけで、それを綺麗に上げることは至難の業です。これをいかに高いレベルで完成させるかが、勝敗を分けるカギとなってきます。
以上、簡単にブロックとレシーブの関係について説明しました。これはあくまで簡単な模式図みたいなもので、チームによってレシーブフォーメーションは様々です。日本とブラジル、また他の国のフォーメーションの違いを探してみるのも面白いかもしれません。がんばれ、ニッポン!!
ハマー
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